消防団補助金

経 緯

2002年2月、信太氏と同じ根戸に居住すると言う女性から信太氏宛てに匿名の電話があり、「根戸町会の総会に配布される会計報告に、消防第7分団後援会費、あるいは消防分担金として6~7万円前後支出されていますが、ご存知ですか。消防は柏市の一つの部署であるはず、どうして町会が負担をしなければならないのか、疑問に思っています。」との事でした。

そこで、古い町会資料、近所からの1999年度・2000年度の会計報告、それと2002年4月20日に総会があり2001年度の会計報告を入手し調べてみた結果、それらには何れも「消防団に分担金を支出」との記載がありました。

 

 

組織と構造

柏市の消防について検討を加えてみると、その組織・構造は次の通りです。

  1. 柏市消防長の下にある、いわゆる消防機関、そこには一般職の職員が働いています。

  2. 消防団は柏市消防団条例に基づき設置された組織で、団員は消防団の推薦によって柏市長が任命し、身分は非常勤・特別職の柏市の職員となっています。

    柏市消防団団長は、2001年度に中島 晃氏、2002年度に鈴木良紀氏。

    団員数は436名で、トップである団長は消防団の推薦に基づき市長が任命しています。団長・団員には小額であるものの報酬が出ています(年額2万3500円~12万6500円、出動の場合2550円、消防車の運転業務のばあい月額530円)

    消防団は市内の4方面に配置され、そこには1~13の分団があります。富勢方面には第6・7分団が置かれ、関係地域を水災・火災の予防などの為に勤務しています。


  3. 柏市消防長下の消防機関それとは別の消防団との関係は、柏市消防団条例第12条によって「消防機関の命令に消防団は服する」となっている様です。

  4. 柏市財政部が公開・交付した補助金一覧によれば、2000年度に消防団関係として4件、合計544万円の決算額となっています。

  5. 柏消防本部と折衝した処、検討を加えている富勢地区担当の第7分団長は中村雅俊氏の様で、町会より支出された分担金は「消防後援会」に入金の様です。(後援会)会長は宿連寺町会長です。小杉・根戸(町)会長も関与しているのでは。

 

 

疑問点

この後援会と第7分団との関係のあり方はどうなっているのか

第7分団の担当地域には少なくとも11町会(柏市消防団規則)であり、別に『ふるさと富勢』(2002年5月 73号)によると、富勢地区の町会・自治会は計24町会となっており、これら全町会に後援会があるのか。又これらの町会でも分担金を納入しているのか。

集約された金銭が第7分団とは関係なしに使用されているのか。もしも消防団・第7分団と関係ないとした場合は、別に調査すべき事項です。

その使用先はどの様になっているのか。因みに町会が毎年集約している日赤に対する寄付については、集約金額・使用先などの報告書が回覧されて来ています(消防分担金額と同額程度)。

こうした分担金は他の分団の所在地域でも存在しているのか。そこでの分担金は。

消防団の人事・組織管理は市の消防機関本部総務部が当たっている様であるが、消防機関本部総務部はこうした後援会、分担金事情を認識しているのでは。

柏市消防団条例第13条(特に4、7)との関係で違反しているのではないのか。

柏市消防団条例

第13条  団員は、次の各号を遵守しなければならない。

(4) 職務に関し金品供応接待を受け、又はこれを請求してはならない。
(7) 消防団又は団員の名義をもってみだりに寄付金を募り、又は営利行為をなし若しくは義務の負担となるような行為をしてはならない。


中村・第7分団長は5月13日の電話で「本件分担金の事、それらは後援会長の宿連寺町会長、小杉・根戸町会長が事情に詳しい」と述べています。

消防団長はこうした分担金、後援会についての事情を認識しているのでは。



経 過