柏市民オンブズマン通信 #9
第7回全国市民オンブズマン大会が東京千代田区一ツ橋の日本教育会館において、8月19・20日の両日に亙って開催されました。今回は開催の連絡が遅く、会員の皆様に連絡が徹底されなかった面もあり、お詫び申し上げます。しかし、当柏市民オンブズマン連絡会議からは5名の方が参加され、第3セクター分会では常磐新線の首都圏新都市鉄道㈱を取り上げ積極的に問題を提起し注目を集めました。来年は京都で開催するとの事、多くの方のご参加を期待しております。 東京大会宣言
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常磐新線(つくばエクスプレス)の問題点を追ってみる!比較的最近に出来た千葉県内の鉄道の運賃をJRの電車の運賃とを比較してみた。次の表の通りである。
比較的最近に出来た鉄道運賃をJR電車運賃を比較してみて分かることは、比較的近距離の運賃が大変に高額であると言うことだ。特に7km~15kmではJR運賃の2.3倍から最高3倍と言う猛烈に高い料金である。因みに柏から松戸まではJRの営業キロは11.2kmであるから、北総開発線並みで計算すれば570円、東葉高速線では550円と言うことになる。JR線は210円、即ち往復してもお釣りが来ると言う事である。これでは鉄道を利用して近所の繁華街へ買い物へ、お食事へと言う訳にはいくまい。それより通勤・通学の人に大きな影響を及ぼすだろう。JR利用者の2~3倍の運賃が必要となれば、雇用者は敬遠するであろうし、通学生の保護者の負担も大きい。沿線に住民が増える筈もないし、多少遠くても他の輸送手段があればそちらの方を利用するだろう。 しかも、これだけの高い運賃を取っても、北総開発線・東葉高速線・千葉都市モノレールとも赤字線と言われている。東葉高速線では2000年(平成12年)3月31日の決算で累積で約502億円の欠損、1999年(平成11年)の単年度だけで約133億円の欠損となっている。これは、来期いこう金利負担が益々大きくなってくるから、更に赤字は大きくなると考えてよい。 せんじつ県庁に用事があり、ものは試しとモノレールに乗ってみた。通常はJR千葉駅から歩いても10分ぐらいなので、利用する事はまず無かった。千葉駅からの営業キロは0.8km、190円はちょっと高いと思ったが、利用客の少ないのには驚いた。勿論ラッシュ時間を外した昼間の時間帯と言う事もあると思うが、それにしても我々グループ3名のほか5~6名しか乗っていなかった。これではとても採算が合うまい、としみじみ感じてしまった。市民の必要性を見誤った結果であろう。しかし、その結果の尻拭いは税金と言う形で容赦なく市民に襲ってくる。 それでは、常磐新線は北総開発線や東葉高速線より運賃が安くなるような有利な点があるのだろうか。まず無い、と言い切ってよいのではないか。建設費は東葉高速線並みもしくは秋葉原―守谷間の直流区間はそれ以上と考えられる。むしろ、130キロ/時の高速電車、高価な直交流両用電車の採用、それに利用者の少ない守谷―つくば間の交流区間の運営等、むしろコストアップ要因の方が多いと言える。 唯一の優位点として建設費の利子負担が少ないという事が言われているが、これとて危ないものである。民間からの投資も当初見込みの200億円はとても無理な状況であるし、前払いさせた自治体からの資本金の運用も190億円の利益を出す事は到底できまい。その差額は利息の付く借金に頼る事になる。それに無利子貸付金が国と地方自治体から貸し付けられると言う事で、何かそのお金は全く利息を払わずに済むような錯覚を覚えるが、そのお金は鉄建公団に貸し付けられ鉄道を建設する。首都圏新都市鉄道㈱はそれを40年の年賦にて鉄建公団から買い取る。その際、生じる費用の返済の期間差(時間差)により、鉄道会社は鉄建公団に支払い利息が出てくる。無利子ではないのである。 |
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柏市民オンブズマン通信 #8
第一次海外視察研修(1996年度)費用の返還請求の判決!1997年(平成9年)9月25日に本多晃(柏市長)とし、弊オンブズマン連絡会議会員の小池盈久および吉川洋が原告として、1996年度(平成8年)に実施した柏市議による海外視察研修(東葛都市議会連絡協議会行事)の公費支出を違法・不当として支出240万円の返還を柏市に代位して求める訴訟を千葉地方裁判所に提起してきました。 本年1月28日に千葉地方裁判所第501法廷にて、この訴訟の判決が園部秀穂・裁判長より下記の様に言い渡されました。
事実および理由(概要)にて「第1に請求」を「第2に事案の概要」を記載し、その中で「争点」として1「本件視察旅行が社会通念上相当なものか」、2「宿泊等を負担金として支出する事は適法か」、3「本件視察旅行参加者への日当等は二重支給されたのか」、の3点に絞り、原告ら及び被告の主張を掲げ、第3に「当裁判所の判断」を記載しています。 即ち、1の「社会通念上相当なものか」については、「目的自体は妥当と断定し、いろいろ検討した結果、結局、本件視察旅行は全体として前記目的の下に行われたものと評価することができる。」として、本件支出が違法との原告らの主張を退けます。 また2の「負担金として支出することは適法か」については、予算制度の趣旨に反し違法か否かを検証しています。そして予算科目のうち「款」「項」は議決科目であるのに対し、「目」「節」は執行科目として長が定める事とされており、科目間の流用は禁止されていないから、「節」の「旅費」と「負担金補助及び交付金」との流用は違法とは言えず、また団体の割り引き価格への分担となる負担金扱いは合法、としています。 更に3の「日当等は、二重支給されたか」については「二重支給した事実を認めるに足りないから、原告らの主張は理由がない」と簡単に切って捨てています。 最後に「結論」として「以上によれば、その余の点について判断を進めるまでもなく、原告らの本訴請求は理由がないからこれを棄却し、訴訟費用の負担について行政事件訴訟法七条、民事訴訟法六一条、六五条に従い、主文のとおり判決する。」となっています。 しかし、この判決理由を見る限り、被告側の主張のみ受け入れ、原告らの主張を全く問題にしていない姿勢が感じられます。 先ず1の「社会通念上相当なものか」についてであるが、本件視察旅行の目的を「高齢者福祉行政と先進都市の行政機構、施策の調査研究」としていますが、往復の日程を入れて全日程9日間のうち高齢者福祉行政に関しての行動は、福祉施設3ヶ所への訪問、日程としては1日半であります。福祉行政とはただ施設のみではあるまい。他にもいろいろ行政が取り組んでいるものがある筈であります。更に、先進都市と言うが、何が先進なのか、学ぶべき問題に余って先進・行進も違ってきます。先年フランスのパリから日本(柏市へも)へ廃棄物(ごみ)の収集・資源化の視察団が来たことが報告されています。少なくとも廃棄物(ごみ)の収集・資源化はパリより柏市の方が先進都市なのです。しかし、芸術的・文化的面で柏市の方がパリより先進都市であると主張する人はいないと思います。オランダ・アムステルダム、デンマーク・コペンハーゲン、スイス・チューリッヒの如何なる所が先進的なのか具体的な指摘は全く無いし、判決も触れていません。欧米各国の都市なら何でも日本より先進的であると言う考え方に問題があります。 2の負担金として支出することの合法性に対しては、ただ予算の趣旨に反するか否かだけを検証していますが、旅費は単なる予算の趣旨のみではなく、柏市職員旅費支給条例が定められています。その条例の趣旨と例文との関係もとうぜん問われる筈ですが、判決は全く触れていません。また東葛都市議会連絡協議会と言う任意団体への公費支出の合法性に対する疑問にも何ら答えておりません。3の日当の二重支給の可能性に至っては、事実関係を全く調べる事も無く(証拠調べも無く)「認めるに足りない」としています。 以上の様に、今回の判決はいろいろな問題点を積み残したまま出されました。これを同一もしくは類似の訴訟である1997年度(平成9年)の同じ海外視察研修旅行(第2次訴訟)、流山市での第1次(97年10月3日提訴日)、第2次(98年11月12日提訴日)と比較してみても、その粗雑な審理が分かります。即ち、今回の判決までの口頭弁論は7回で、昨年9月10日が最終弁論で12月10日に判決の言い渡しとなりました。しかも、その12月10日の朝、原告らに翌年1月28日に延期するとの通告が一方的に裁判所より連絡されてきたと言うお粗末さです。これに較べ、柏市の第2次訴訟(98年6月16日提訴日)は、口頭弁論6回、弁論準備(原告と被告および裁判長同席で訴訟の進め方を協議する)5回に及んでおり、今なお係争中です。流山市も同一事件2件が係争中で、第1次・第2次が併合審理されています。これも口頭弁論は9回、弁論準備は3回に及んでいます。 以上の例からも、今回の判決が充分な審理が尽くせぬまま決定された事が分かります。このため原告らは控訴する事を決め、その手続きを終えました。
編集部
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砂川美術工芸館の在り方を考える
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柏市民オンブズマン通信 #7
柏市民オンブズマンは、主催者の要請により、全国市民オンブズマン神奈川大会へ2名の応援者を派遣(但し全額自己負担)いたしました。そのほか自主参加者は4名で合計6名が大会に参加しましたが、これは千葉県内でも多い参加者と多少誇りに思っています。参加者の方々、ご苦労様でした。 第6回全国市民オンブズマン神奈川大会宣言
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情報公開センター(仮称)の設立について「要旨」
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常磐新線(つくばエクスプレス)の問題点を追ってみる!
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柏市民オンブズマン通信
1999年(平成11年)6月21日
柏市公文書公開条例の見直しにオンブズマン統一意見書を提出柏市は公文書公開条例(1998年〔平成元年〕10月1日施行)の見直しを決め、市長から諮問を受けた(1998年〔平成元年〕12月18日)柏市公文書公開審査会が答申のための審議をしています。その中途段階として中間報告がされ、去る5月15日(土)にはアミュゼ柏にて意見聴取を行う「公文書公開制度の見直しに係る公聴会」が開催されました。柏市民オンブズマン連絡会議にも1時間の割り当てがあり、4名の会員が出席して意見陳述を行いました。 5月22日(土)の例会にて公開制度の重要性に鑑み、柏市民オンブズマン連絡会議としての「統一意見書」を提出する事を決定し、28日に柏市公文書公開審議会宛に下記の意見書を提出いたしました。
柏市民オンブマン連絡会議
前代表 村上隆久 |
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市政調査研究費の支出明細(領収書等)の非公開決定に対し不服申し立て
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全国市民オンブズマン神奈川大会へのご案内第6回全国大会が下記の通り開催されます。なお大会への参加申し込みは既に締め切られておりますが、資料のみご希望の方は参加費と同じ金額を「かながわ市民オンブズマン」事務局(〒231-0012 横浜市中区相生町1-18 光南ビル5階)まで御送金くだされば郵送するとの事です。
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柏市民オンブズマン連絡会議の会員に成りませんか!柏市民オンブズマンでは現在、1996・1997年度(平成8・9)の市議による海外視察旅行を違法・不当な旅行として住民訴訟を行う他、議会の市政調査研究費の公開不服申し立て、市長・議長による交際費の公開、教育委員会による海外研修派遣の公開請求および全国オンブズマンの公開度ランキング調査への協力等を手掛けています。この他、福祉・介護・談合・入札・環境問題等いろいろ取り組みたい問題が山積していますが、人員不足や財政基盤等の問題から未だスタートも切れていません。ぜひ興味や能力のある方々のご入会・協力をお願いすると共にご案内申し上げます。詳細は事務局までお問い合わせ下さい。 編集後記早くも第6号を発行する事になりました。この号は情報公開への統一意見書の発表が半分の2ページを占めて仕舞いましたが、それだけ重要な問題と考えました。 こんご市民が市政に対して自主的にどこまで知り参加できるかはこの改正次第です。皆で見守りましょう。
(文責 三田村)
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柏市民オンブズマン通信 #5
-柏市民オンブズマン連絡会議 平成11年度運営方針-
1999年(平成11年)1月
-運営に当たっての基本的な考え方-我々市民オンブズマン連絡会議は、上部組織である全国市民オンブズマン連絡会議をはじめ全国各地のオンブズマン組織とも日常活動に於いて有機的な連絡を保ちつつ、引き続き活発な活動を展開していくものとする。 運営組織に当たっては、お互い次の点を心がけ、本年度の活動を行う事とする。
-本年度とくに重点を置く課題-
(文責 村上隆久)
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県・市議会議員の親善野球大会について1.始めに古今東西、役人に賄賂・袖の下は今に始まったことではないが、近年我が国でも司直(しちょく:裁判官や検事のこと)による摘発に加えて地方自治体の官官接待や食料費等の実態が明るみに出て世の批判の的となっている。 いっぽう地方議会に於いても、議員の研究目的に名を借りた“物見遊山・観光旅行”ぶりがメディアにも取り上げられていると同時に、議員同士の親善ゴルフ・野球大会にも公費が使われ県・市職員までが動員されている実態が明らかにされて来ている。 ここでは表題に示す如く、親善野球大会に絞って論述する。尚このテーマは全国オンブズマン会議でも取り上げられているのでいずれ全貌が明らかになるが、それまでの不充分な紹介になることを御容赦ねがいたい。 2.全国での実施状況(千葉県は次項で詳述)95年より99年10月現在に至る期間に絞って議員の親善野球大会に関する新聞記事を日経テレコムで検索したところ、以下のことが判った。 (1) 親善野球大会は県・市議会議員で市議会議員の大会は県内ベースだが、県会議員は全国ベースの他に九州大会の様に地区ベースでも行われ、いずれも年に1回実施されている。殆どの議会が開催地へ集まる場合、「公務出張」扱いで議員を参加させており、また大会運営費はいずれも当番県・市が主体に負担し職員を動員していることが分かった。 (2) 上記に対し公費返還訴訟が2件
(3) 新聞記事の検索結果(時系列にまとめ)
3.千葉県での実地状況:毎日新聞(1998年4月9日)(1)市議会議員親善野球大会は今年45回を迎える恒例行事。県内4ブロック(衆議院選挙区)に分けて予選を行い、準決勝・決勝は県市議会会長市(今年度は船橋市の予定)で開催する。また予選各ブロックは当番市を決め大会を運営、平日に行われ市職員が動員される。 (2) ブロック別実施状況
準決勝:県市議会議長会交付金で37万円 4.柏市の取り組み方(議会事務局より聴取)柏市民オンブズマンのメンバーである市議会員に紹介されてヒアリングしたところ(98年10月28日)、以下の事が分かった。
5.所感(1) 地方議員の意識について“そもそも選良たる議員のあり方、使命とは”などと大上段に構えるつもりは無いが、いったん選挙と言う関門を通ってしまうと“君子豹変”してしまう。やれ研修だ、親善だとの名目を付けて公費(税金)で遊んでやろう、と言う魂胆が見え見えだ。その現れが、研修に名を借りた国内外の観光旅行・親善目的と言うゴルフ大会、野球大会ではなかろうか。真に研修・親善が必要なら自腹を切ってでも実行したら良いのであって、公費を使って、そのうえ県・市職員までも動員することはもっての外と言わざるを得ない(何の為に県・市政調査研究費を貰っているのか)。 (2) 議員の意識改革は市民の声で前項に対し、議員自身による意識改革が全く見られない訳ではない。例えば長野県市議会議長会の参加分担金の金額を議員の個人負担とする取り決めや、柏市の市の分担金は要求しない、職員の動員は個人ベースのボランティアでする等がある。しかし、大勢は黙っていれば得意の“前例に従う”ことは充分に予想される。従って、ここに於いてオンブズマン等の「市民の声」、即ち「監査・公費返還請求」等の具体的行動がより一層必要となってくるのではないかと思われる。 (3) 今後について
千葉県の現状を調査した上で、状況によっては、県オンブズマンの監査・返還請求などの具体的アクションが望まれる。
(文責 岡田 健)
-全国市民オンブズマン連絡会議より-全国市民オンブズマン連絡会議からの発表によれば、千葉県の都道府県議軟式野球大会への参加に於いて、その費用負担は【議員-本人負担、職員分-公費】となっている。しかし、野球大会は明らかに公務とは考えられないので、職員の随行は止めるべきだろう。どうしても職員を随行したいのなら、職員分も議員負担として戴きたい。現に県議・職員とも議員負担としている所もある。見習うべきであろう。 柏市も市議員の野球大会は議員の個人負担、職員はボランティアなどと、恰好良いことを言っているが、議員の海外研修視察と同様に東葛都市議会連絡協議会の事業の一つとして議員親善スポーツ大会を掲げており、野球はおろかゴルフ大会もいつ公費にて行うか知れたものではない。今後とも見守りたい。
(編集部)
柏市民オンブズマン通信 #5
第5号・後半
1999年(平成11年)3月1日
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柏市民オンブズマン通信 #4
1998年(平成10年)12月16日
行政の説明責任と文書管理責任について今まで、南部第二清掃工場においては、柏市民オンブズとしては、公式には取り上げてこなかった。それは、弊連絡会議が未だ会員数も乏しく、財政基盤も弱く、幾つもの課題を抱える力が無い事と、問題が財務・会計上のことに絞れるとの見通しがつかなかったと言う事もある。 しかし、新聞報道や南部9団体の説明によると、事態はそんな悠長な状況ではないらしい。柏市当局が市民全員に配布し説明してきた清掃工場の候補地の選定過程においてのリーフレットに「不備があった」と言うことらしいが、これは大変おかしな言い方であり態度であろう。不備であるならば不備の所を補えば良い。不充分と言うならば説明を加えれば良い。即ち、それは今までの説明の延長線上での補充であり、説明の具体化でなければならない。しかるに、このたび発行された市の広報「かしわ」の記事「リーフレットの補足説明 第二清掃工場 用地選定事項に於ける説明の不備について」のタイトルで記載されているが「不備があった箇所はリーフレットの疑問6と疑問8の部分です。」として、疑問6にて「200メートル圏内」を「候補地内」に、「二重円の基準のうちの一つがなくなった」を「二重円の基準における課題が解消する方向に変化する」に改め、疑問8では「200メートル圏内」を「候補地内」に改めるとしているが、この様に改めた場合、このリーフレットで主張していた二重円そのものを否定することになり、もはや不備に対する補足説明ではなく、今までの主張の訂正であり、誤りの訂正であろう。どう読んでも従来の主張に対する補足説明とは考えられぬ。 市は市民に対して行政の在り方・目的・内容を正しくしかも分かり易く伝える責任がある。それは医者に対して治療の正しい説明と同意、即ちインフォームドコンセントが求められている様に、行政は説明責任(アカンタビリティー)がある。しかし、この広報の記事を補足説明としては、市民には全くその内容・意味が伝わるまい。まさに説明責任の放棄である。 そして、更にその不備を立証する書類を処分したため正確な事は分からぬと言うに至っては、もはや開いた口がふさがらぬ。市には文書管理規定が当然あろう。そこには管理責任がある筈である。もし、この様な事が許されるなら、不正あるいは行政に不利な書類はみな処分できる。この様な事態になったら公文書公開条例は全く無意味なものとなり、市民からの行政のチェックは不可能となる。この際、市当局は管理責任を明らかにし、再発する事の無いよう機構への徹底を図るべきであろう。(三田村 記) |
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常磐新線会社の不思議首都圏新都市鉄道㈱の第3セクターとは何か、根源的な問題につき述べます。
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★海外視察旅行の第2次訴訟(その後の経過)★
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柏市民オンブズマン通信
1998年(平成10年)9月25日
第5回市民オンブズマン全国大会宣言私たちは「市民オンブズマン」発祥の地であるここ大阪に全国43都道府県より400名が参集して第5回全国市民オンブズマン大会を開催しました。1994年の第1回全国大会いらい、私たちは情報公開や監査請求を用い「官官接待」「カラ出張」「裏金」など、次々と行政の不正な支出を追及していきました。そして今や「市民オンブズマン運動」は全国の市町村レベルにまで広がっています。 このような経過の中で議会の機能不全が明らかとなり、本年はその調査の第一歩として「議会の閉鎖度ランキング調査」を実施しました。その結果、殆どの都道府県では議会の扉に鍵をかけ窓にカーテンを降ろしたような状況でした。 多くの職員を従え親睦の為の野球大会や観光旅行と変わらない「海外視察」を公務と強弁し、その一方で野球大会や海外旅行の中身を市民に公開しようとしません。 議会に於ける各委員会の議事の公開は議会活動の基本であるのに、傍聴を原則許可している自治体は24都道府県にとどまり、議事録を作っても閲覧させない所が28都道府県にも及んでいます。更に、「政務調査研究費」については殆ど明らかにされていません。 私たちは、このような閉鎖的な議会に光を当て、市民に開かれた議会を作っていく必要があります。 その為には、私たち自身も議会の傍聴の機会を増やすと共に、次の事を求めていきます。
更にそのほか議員の活動について監視を強めていきます。 そこで当面、本年8月末の議員野球神奈川大会に撮影隊を派遣することにしました。 公共事業については、談合の蔓延と発注自治体の関与の実情に対して、入札参加要件に関する地域制限の大幅緩和、入札業者の詳細な積算内訳の提出義務と公開を提言します。 また政官業癒着によるムダな公共事業をなくし真に市民に必要な事業とする為に、公共事業の必要性をチェックする市民参加の第三者機関の制度的確立を求めます。 情報公開については、各自治体に於ける情報公開をいっそう推進すると共に、条例未制定の市町村で条例制定運動に取り組みます。 また情報公開については公開対象を特殊法人にも及ぼし、非公開事由を狭めると共に閲覧手数料を無料とし、コピー代を最小限にする事と地元に裁判管轄を認めさせる運動を展開します。 こんかい導入される外部監査に於いては、外部監査人の選任基準・選任手続きを公開すると共に監査経過・結果と判断根拠となる資料を公開する事を求めます。 以上の展開の為にも私たちは連携を深めつつ、自主性を持った草の根オンブズマン運動を全国的に展開します。
1998年8月23日
市民のための議員と行政を確立しようと集まった
全国市民オンブズマン大阪大会参加者一同 |
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常磐新線(つくばエクスプレス)の問題点を追ってみる!②
いちおう安全率を見て3億5000万円として、開業の2005年(平成17年)までの14年間の経費を計算すると49億円で済みます。すると144億円は一体何に使うのか疑問が残ります。会社は増資の際の手数料や(現在の人員は事務系のみを計上していて)工務系の人件費等は損益計算書上の鉄道事業営業費には入っておらず、賃借対照表の建設仮勘定の中に計上しているとしています。しかし、いずれにしろ現在の会社経費が開業前までに50億円以下で済むのに、その他の経費がその約3倍近くの140億円以上になるのは以上としか思えません。あまりにも多すぎる感じです。ぜひ明細の発表をすべきと思います。(続く)
(三田村元孝記)
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第2次海外視察旅行に於ける訴訟代理人の問題について
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柏市民オンブズマン通信
1998年(平成10年)6月25日
常磐新線(つくばエクスプレス)の問題点を追ってみる!
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1998年(平成10年)3月31日に首都圏新都市鉄道㈱の歴代の役員名簿および各年度の決算報告書等の公開請求を行った。公開決定の期限の4月14日になって公開決定期日を4月28日まで延長する旨の通知が来た。理由は「公開にあたり意見の聴取が必要なため」というものであった。その後、再延長する気配であったが、本オンブズマン会議事務局長が強硬に市に申し入れ、28日に公開された。しかし公開された役員名簿、決算書類はいたる所が黒く塗りつぶされていた。しかし取締役の任免には株主総会の議決が必要なため、その議案が公開された。(年齢、略歴などは塗りつぶされていたが)それを、順番に追って一表にまとめたものが掲載の表である。そして、最近、3月市議会の常磐新線特別委員会で市議員に配布されたパンフレットに塗りつぶされていない年度毎の決算書と常勤役員の報酬および退職慰労金が記載されているのがわかり、それをコピーさせてもらった。退職慰労金の欄には退職年月日と退職者数およびその前職名が記載されていたので、これを掲記の表にあてはめると自ずから、常盤新線(つくばエクスプレス)に携わる中央、地方行政庁の仕組みが表に出てきた元専務の島崎 實氏(元自治省消防庁次長)の辞任後は上吉原一天氏(日本消防検定協会―たぶん自治省消防庁関連と推測される)が引き継いでおり、島崎氏はそのご千葉県副知事になっておられる。元常務清水功一氏(元千葉県)の後継は田場川英明氏(元千葉県)となって、確実にその席を出身母体で占めているところから、次のことが類推される。 社長は鉄道建設公団をもつ運輸省。2人の専務の1名は自治省、他は建設省、即ち常磐新線建設で初めて施行される 、宅鉄法関連の三省である。 |
そして常務の席はもちろん鉄道敷設が決まっている東京都、埼玉県、千葉県、茨城県の一都三県が占める。そしてその席は指定席として引き継がれてゆく。更に退職慰労金の支給額との表を組み合わせると、1993・1994・1996年度(平成5・6・8年度)は1名しか退職していないので特定されてしまう。
これは相当に効率の良い退職金だと思う。しかも常勤役員8名へ毎年平均(1991年・平成3年から)1500万円~1600万円の報酬が支払われている。ふと思わず「○○に追い銭」などと口を滑らせると名誉毀損となるか?更に退職した人員が複数になるので、個人で退職慰労金の金額を特定することはできないが、1995年度(平成7年度)退職者として5名が記載されている。即ち専務(元建設省大臣官房総括監察官)白兼保彦氏――約4年3箇月、常務(元茨城県西地方総合事務所長)渡辺邦光氏――約4年3箇月、常勤監査役(元東京都職員信用組合専務理事)西村凡司氏――約4年3箇月、常務(元千葉県農業開発公社理事長)田場川英明氏――約2年9箇月、常務(元埼玉県県民部長)小室 大氏――約4年9箇月、これらの5氏に計5395万円の退職慰労金(平均1079万円)が支払われている。総計1億3千万円が我々の血税で支払われたのである。
(三田村元孝記)
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★1997年度(平成9年度)市議海外視察旅行を監査請求!★
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★公文書の非公開、異議の申し立て、そして審査会での意見陳述★
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★海外視察旅行の第2次訴訟を起こす!★
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1996年(平成8年)度、市議による海外視察旅行住民訴訟の報告「行政庁の訴訟参加決定に対する即時抗告申し立てについて」 即時抗告とは、「上訴」の項目にある解説では”下級裁判所の決定・命令に対する独立の上訴方法として抗告があり、裁判官の忌避の申し立て却下に対する即時抗告などがよく用いられる。”(知恵蔵) 本論前の玄関前のもみ合いではあるが、訴訟続行か取り下げか、大議論した問題なのです。平たく言えば、本多晃個人を被告にするか、本多晃市長を被告にするかの瀬戸際なのです。訴えは個人相手です。 千葉地裁は市長としての行政庁の訴訟参加決定をしたのです。 この決定を不服とし、東京高裁へ即時抗告の申し立てを行った。 行政参加の意味するところは、市長の裁判費用が公費で賄われるし、職員を市長の職権で協力させることができる、等の有利性が増大することです。 許せないのは裁判費用の点で、弁護士を三人も雇い、裁判の長期化によっては返還金の250万円を超える事も考えられます。これではドロボーに追銭のたとえで、税金の無駄遣いと批判されかねません。 しかし、我々の申し立てが認められると画期的な判例となることは間違いありません。東京高裁の決定が注目されます。
(小池盈久記)
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世の変遷と市民意識何か国からの発表があるたびに、ワースト3とか4とかで県民として、いつもうんざりさせられる千葉県なのだが、さくねん発表された全国オンブズマンのランキングでは、わが千葉県は上位6位だった。発表される公開文書の内容からすると、そんなはずがないと思っていた処、今年度ランキングでは落ちも落ちたり、30位下落して36位と尻から6番目である。昨年の評価は閲覧手数料無料、コピー代10円と他県より安い処が評価されただけの事と解った。オンブズマン全国大会に臨む千葉県民としては恥ずかしい限りであるが、知事を始めとする行政側は一向に反省する余地もなく、県民の不信感がドンドン増幅していく中で先が思いやられる。幸い県下でも、各市町村オンブズマンの気運が盛り上がってきて、県下横並び行政もこれからは今までのようにうまく行く筈もないのだか? このさい行政当局の猛省を促したいものである。オンブズマンなど不必要な健全な行政を1日も早く確立させる事こそ、真の民主行政ではないであろうか?
(山下智博記)
編集後記広報誌「通信」の創刊号を発行し終えて、一息つく間もなく第2号の発行に追われる有様です。お蔭様で創刊号の反響も悪くなく、当初発行した300部も在庫が無くなる状況です。 本号から発行部数を多少増やす事にしました。本号は創刊号より、月例会に於ける情報や幹事の皆さんの意思の疎通にも心がけ、ご意見の反映に僅かでも前進を見たつもりです。 しかし、月例会に出席できなかったメンバーや会員以外の方の声にも耳を傾けるべきと考えております。 より良い「通信」をお届け出来るよう、更なるご意見・ご叱正をお願い申し上げます。
(三田村元孝記)
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柏市民オンブズマン通信 #1
1998年(平成10年)3月20日
あなたも運動に参加して下さい
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1998年(平成10年)度の活動計画
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1 東葛6市の海外視察旅行
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2 一斉に監査請求を実施
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3 不当な柏市の「監査請求棄却」の決定
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4 市議の海外視察で提訴、公金返還を求める、流山市でも訴訟の動き(9月26日付東京新聞)
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5 訴訟のその後の経過
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1997年度(平成9年)活動報告
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編集後記この度、柏市民オンブズマン連絡会議の広報誌を発行することになり、その責任者に指名されました。誠に荷の重い、過ぎたる役務ではありますが、誰かが受けて実行しない限り発刊は夢に終わってしまうと考え、不肖の身をかえりみず、お引き受けいたしました。 そして、創刊号を発行するには、まず出すことを最優先にして、その第1号をたたき台として、各方面からご叱責、ご教導をいただき順次改善をしていき、”より良い”そして”より解り易い”紙面作りを考えております。 創刊号は現在、柏市民オンブズマン連絡会議が、最も注力している事項の一つである「柏市議会議員の海外視察旅行を提訴している」件につき、今までの経過を明解にお知しらせいたします。 法廷闘争の今後の対応も広く訴え、市民の皆様と共に考えていただく事を念頭に、大きく取り上げてみました。 まだまだこれ以外にも誌面に掲載し、皆様がたと考え、行動を起こしたいことが多々あります。しかし、まだ設立年数は短く、経済的基盤も弱い幣連絡会議としては、A4版4ページが精一杯です。 今後とも、体力、基盤を強め、増ページをして広く市民の皆様に問題提起をして行きたいと考えております。 どうか暖かく長い目で、ご支援いただき、遠慮なくご叱正、ご鞭撻いただきたくお願い申し上げます。(三田村記) |